そもそも『検証・バックテスト』とは何をすることでしょうか?

それは、『手法・ルールの優位性を確認すること』であり、『勝てるルールや聖杯を探すこと』とは異なります。『検証』と『勝てるルール探し』は分けて考えた方がよろしいかと思います。

検証をする中で「こうすればいいんじゃないか?」というアイデアが湧く時がありますが、検証中にそのアイデアを組み込んでしまうと、元々の検証の目的がブレてしまいます。この「『検証』と『勝てるルール探し』は別」という意識はしっかり持っていただきたいと思います。

では具体的に何をするか?ですが、個人的にお勧めしているのは、『過去チャートにルールを当てはめる』ことです。
かなり地味で地道な作業です。
MT4(他、お使いになっているチャートソフト)を巻き戻して、ルールを当てはめていってください。
そして、エントリーポイント、損切りポイント、利確ポイント、実際の決済ポイントに印や色をつけていってください。
それはビジュアル的に分かりやすくするためで、見返した時に役立ちます。

なお、トレードを執行する時間軸よりも大きな流れを確認することは重要ですので、検証の際(トレード時ももちろんですが)は検証対象の通貨を3画面(いわゆるトリプルスクリーン)で見られることをお勧めします。

これは、いわゆる『マルチタイムフレーム分析』というもので、小さな流れは大きな流れに、大きな流れは小さな流れに、それぞれ影響を受ける、という考えを元にしたものです。
トレードを組み立てる時間足を凝視するのではなく、その上位足を確認することは大切です。

検証・バックテスト

どの時間足を表示するか、ですが、『執行足の4倍』を目安にされるとよろしいかと思います。
例えば執行足が1時間足の場合、『日足・4時間足・1時間足』を表示する、執行足が15分足の場合、『 4時間足・1時間足・15分足』を表示する、といった具合です。

ちなみに、執行足のエントリーポイントや状況を上位足で確認する際、手作業でやっていくとかなりの手間がかかります。

そこで、MT4ですと『Shift Chart』というインジケーターがあります。有料(2,000円)ではあるものの、コスパ的には素晴らしいものがあるので、これはオススメです。

こちらから購入できます。
MT4 チャート検証用インジケーター【ShiftChart】

次に、結果を集計します。
エクセルで細かく集計してもよいですし、チャート上に『+◯pips』『▲◯pips』と記入していっても結構です。
エクセルでキレイにまとめようと思うと心理的負担がかかって継続が難しくなるので、最初はチャート上に記入されるだけの方がよろしいかと思います。

この作業を『過去チャートでランダムに選んだ場所から10トレード』を1セットとして、10セット(=計100トレード)行います。
標本は多ければ多いほど望ましいですが、最低100回は欲しいところです。

データはあまり古いものは望ましくないため、直近10年以内、最初は昨年分からスタートして、余裕があれば2年前、3年前~、と遡るのがよろしいかと思います。

検証する手法・ルールをお持ちでない場合、弊サイトでご紹介している『トレーニング手法』をご利用ください。

トレーニング手法公開

ダウ理論(値の切り上げ切り下げ)は大切なので、この原則に則ったルールの検証も勉強になると思います。
1時間足をメインの執行足とされることをお勧めします。1時間足は、信頼性とトレードチャンスのバランスが優れていると考えるためです。

処方箋 ダウ理論

前述のように、かなり地味で地道な作業です。
しかし、この作業を徹底して行うと、手法・ルールの優位性の確認のみならず、『値動きが見える』ひいては『値動きのイメージができる』ようになる副産物があります。

過去チャートに当てはめて検証を繰り返し、理解&納得できたところでリアルトレードに採用、結果が出るのでより信じることができて、ルールの型待ちを含めて【淡々とトレード】できるようになります。


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